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コラム

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機械設計の請負を徹底解説!外部委託のメリットと失敗しない選び方

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製品開発のスピード化や人手不足が深刻化する中、機械設計の請負サービスは、企業の競争力を維持する重要な選択肢となっています。専門企業へ設計業務を委託することで、高度な技術力の活用、開発リソースの柔軟な確保、固定費の削減が可能になります。本記事では、機械設計請負の基本から外部委託のメリット、失敗しない請負先の選び方まで、実務に役立つポイントを徹底解説します。

機械設計の請負とは?定義とサービスの全体像

機械設計の請負とは、企業が自社のリソースだけでは対応しきれない設計業務や技術的な課題について、専門の企業へ「業務委託」する契約形態の一つです。この契約形態の最大の特徴は、委託された業務を完成させること(成果物の納品)に対して報酬が支払われる点にあります。

技術者の労働時間を買うのではなく、特定の成果物を確実に入手することが目的となります。プロジェクトの企画、基本設計、詳細設計、製図など、設計工程の一部または全てを一括して外部の専門企業に任せることが可能です。

機械設計の請負でできること

機械設計の請負サービスを活用することで、機械設計を必要とするメーカーや元請企業は開発工程の「コア業務」に集中できるようになります。請負サービス提供企業は、特定の設計フェーズや専門性の高い業務を代行し、仕様書に基づいた高品質な設計図面を成果物として提供します。

具体的には、以下のような業務をオーダーメイドで委託できます。

ゼロベースの新規設計

企画段階からの基本設計、詳細設計、部品選定、コスト試算を含めた包括的な設計業務。

既存設備の改良・改造設計

老朽化設備の改修、生産性向上を目的とした機能アップ、省エネ化のための設計変更など、高度な現場理解に基づく設計。

製図業務の代行と設計標準化

設計データの3D/2D化、JIS規格等に準拠した部品図や組立図の作成、図面管理の効率化支援。

特定の専門技術が必要な部分設計

構造解析、流体解析、強度計算、公差設計など、専門的なシミュレーションと検証を要する設計。

機械設計の請負と派遣・業務委託の違い

外部の技術者を活用する方法として、請負のほかに「派遣」や「準委任契約(業務委託)」があります。念のため、これらの違いも理解しておきましょう。

委託形態 契約の目的 報酬の発生源 委託元による指揮命令
請負 成果物の完成・納品 成果物に対して なし
派遣 労働力の提供 労働時間に対して あり
準委任 業務の遂行 業務遂行の時間や手間に対して なし(業務指示は行う)

請負では、委託元企業は請負先に業務遂行方法についての具体的な指揮命令を行わず、請負先が専門的な知見に基づき、責任をもって成果物(設計図など)を完成させます。対して派遣は、派遣された技術者が委託元企業(派遣先)の指揮命令下で業務を行う形態です。

自社設計の課題・よくあるお悩み

多くの開発部門は、機械設計に関する共通の課題を抱えています。これらの課題が、プロジェクトの遅延やコスト増、品質低下につながるケースは少なくありません。

人手不足による設計業務へのリソース不足

コア業務へ集中したい、または設計人員が不足している状況下で、全ての設計業務を社内で賄うことが困難になり、開発プロジェクト自体に遅れが生じてしまう。特に急な受注増や大型プロジェクトの立ち上げ時に、このリソース不足が深刻化しやすい傾向があります。

設計人材の育成難と品質への不安

若手設計者の育成には数年単位の時間がかかり、経験豊富なベテランのノウハウを体系的に継承することが難しいのが現状です。結果として、経験不足からくる図面の品質や、コスト・納期への不安が拭えず、設計の属人化が進んでしまうリスクを抱えています。

外注先の管理工数増大と非効率な連携

個人の設計士や小規模な業者にバラバラに業務を依頼することで、複数の外注先との仕様説明や進捗管理、品質チェックに多大な工数が割かれてしまい、かえって社内の負担が増大します。設計全体の一貫性が保ちにくくなるリスクもあります。

機械設計請負サービスは、このようなお客様が抱える具体的な課題に対し、高品質なアウトソーシング先として解決策を提供します。

機械設計を外部へ委託する3つのメリット

設計業務を外部の専門企業へ請負委託することは、企業の開発部門に多くのメリットをもたらします。

1. 専門ノウハウの活用による設計・開発の品質向上

請負専門企業は、特定の分野における専門知識と豊富な実績、そして独自の設計ノウハウを持っています。自社では経験の少ない特殊な設計や、最新技術を要する設計であっても、高い技術力を持つ外部に委託することで、設計品質や実現性が向上します。これにより、試作回数の削減や手戻りの減少が実現し、結果として開発全体のコストダウンと期間短縮につながります。特に、第三者による客観的な視点で設計レビューが行われるため、社内設計では見落としがちな潜在的な問題点を事前に発見・解消できる点も大きなメリットです。

2. 開発リソースの柔軟な確保とプロジェクトの迅速化

プロジェクトの立ち上げ時や繁忙期に一時的に設計リソースが不足することは、どの企業にも共通する課題です。請負を活用すれば、必要な期間や規模に応じて専門リソースを迅速に確保できるため、採用・育成にかかる時間やコストを完全に排除できます。これにより、市場投入までの時間を短縮することが可能となり、競争優位性の確保に貢献します。また、プロジェクト完了後の人員整理も不要なため、経営リスクを抑えることができます。

3. 固定費削減と人件費の最適化

設計者を社内で雇用し続ける場合、人件費は恒常的な固定費となります。設計業務の請負を利用すれば、必要な時に必要な分だけ外部の技術力を活用するため、費用は変動費として処理できます。これにより、閑散期や開発案件がない時期のコストを抑え、人件費を含めた事業全体のコスト構造を最適化できます。特に大規模な設備投資やプロジェクトが集中する企業にとって、財務上の安定性を高める有効な手段となります。

機械設計請負先の選び方(比較ポイント)

請負先を選定する際は、コストだけでなく、中長期的なパートナーとしての信頼性と対応力を重視することが、リスクを回避しプロジェクトを成功させる鍵となります。

1. 豊富な実績と確かな技術力があるか

委託を検討している分野における実績や経験年数は、その企業の技術力を測る最も重要な指標です。過去にどのような産業機械や特殊設備の設計を手掛けてきたかを具体的な事例で確認し、求める専門性を持っているかを判断しましょう。また、ISO認証や特定の技術資格の保有状況、CADや解析ソフトの対応状況もチェックリストとして活用できます。技術的な深い議論に応じられる担当者がいるかも重要な判断材料です。

2. コミュニケーション体制と機密保持体制の確認

設計業務は、仕様のすり合わせや進捗報告など、綿密かつ正確なコミュニケーションが不可解です。責任者レベルでの窓口が一本化されているか、報告頻度や使用するツールが自社の開発プロセスと整合性が取れているかを確認してください。また、重要な技術情報を取り扱うため、情報漏洩を防ぐための機密保持体制やセキュリティポリシーが整備され、実際に運用されているかを契約前に確認することが必須です。

3. 納品後のサポート体制が整っているか

設計図を納品して終わりではなく、その後の試作、製作、据え付けの段階で発生する可能性のある仕様変更や軽微な修正依頼に対し、迅速かつ柔軟に対応できるアフターフォロー体制が整っているかが、発注企業にとっての安心材料となります。また、万が一、設計ミスや不具合が発生した場合の賠償責任の範囲についても、契約内容を明確にしておくことが重要です。

機械設計請負サービス利用開始までの流れ

機械設計の請負を検討し、実際にサービスを利用開始するまでの一般的な流れを理解しておくことで、スムーズにプロジェクトを立ち上げることができます。

STEP1:課題のヒアリングと提案

まず、問い合わせ窓口を通じて貴社の課題(リソース不足、設計難易度、納期など)や設計ニーズ、そして達成したいゴールを具体的に伝えます。請負企業は、このヒアリング内容を基に、どのような技術者やノウハウを提供できるか、最適な設計プランや体制図、工程表を盛り込んだ提案書を作成します。

STEP2:見積もりと契約内容の確認

提案された内容に基づき、費用(支払い条件含む)、納期、成果物の仕様などが明確にされた見積もりが提示されます。特に、知的財産権の帰属、機密保持、納品物の検収基準、そして万が一の際の責任範囲など、請負契約書の内容を相互に確認・合意し、正式な契約を締結します。

STEP3:設計・製作の実行と納品

契約に基づき、請負企業が設計業務を実行します。プロジェクト期間中は、定例会議や文書を通じて定期的な進捗報告が行われます。委託元企業は、進捗状況を確認し、必要に応じてフィードバックを行います。最終的に合意された仕様の成果物(設計図面、関連資料など)が納品され、検収をもって業務完了となります。

【共栄工設の特長】大規模開発にも対応できる機械設計請負サービス

共栄工設は、長年にわたり日本のものづくりを支えてきた機械設計のプロフェッショナル集団です。貴社の設計課題を解決し、開発プロジェクトを成功に導くための確かな強みがあります。

設計歴20年超の熟練エンジニアが常時20名以上在籍

共栄工設には、設計歴20年以上のベテランエンジニアが20名以上在籍しています。これは、個人の設計士や小規模な業者では決して真似できない、規模と経験値の集合体です。複雑な技術課題や高度なノウハウを要する設計も、長年培った集合知を活かし、最適な設計解を導き出します。これにより、お客様のプロジェクトに対する品質と納期のリスクを最小限に抑えることができます。効率的な製作体制と合わせて、見やすい図面をスピーディに提供し、お客様のプロジェクト推進を力強くサポートします。

大規模プラント・設備のグループ設計に柔軟に対応

当社の規模と組織力を活かし、大規模なプラント設計や、複数の技術領域が絡む大規模設備のグループ設計にも柔軟に対応可能です。大人数による設計チームが必要なプロジェクトでも、当社内で一貫した品質管理のもと、連携を密に取りながら高品質な設計を安定してご提供できる体制が整っています。これにより、お客様は複雑な多人数プロジェクトの管理工数を大幅に削減できます。

エンジニアが直接窓口となり、最適な設計プランをご提案

当社の熟練エンジニアが直接窓口となり、お客様とのお打ち合わせを担当します。営業担当を介さず、設計者が責任を持ってお客様の意向を技術的な観点から確認することで、仕様の認識齟齬や時間のロスを防ぎ、円滑な業務遂行を実現します。また、エンジニアがこれまでの豊富な経験に基づき、お客様の要望をただ形にするだけでなく、コスト削減や機能性向上につながる最適な代替案や改善案をご提案することで、コストや納期、品質の最適化を能動的に実現します。

製鉄からリサイクル設備まで、幅広い産業機械への対応力

製鉄・非鉄圧延装置、製紙・紙加工、掘削機、飼料プラント、ごみ処理・リサイクル設備など、さまざまな産業機械の設計・製図実績があります。当社の設計ノウハウは、特定の産業に限定されず、幅広い分野の機械設計・製図に横展開が可能です。建築物以外の機械設計であれば、原則としてどのような装置でも対応可能です。他社で断られたような特殊な機械の設計をご検討の場合にも、これまでの経験に基づいて最適なご提案をさせていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ:機械設計請負で貴社のビジネスを加速させましょう

機械設計の請負は、今日の技術革新のスピードに対応し、技術力の補完、リソースの柔軟な確保、コストの最適化を実現するための強力な戦略です。

請負先を選定する際は、その実績、技術力、コミュニケーション体制、そして将来にわたり対応力をしっかりと見極めることが、プロジェクト成功の鍵となります。

共栄工設は、経験豊富なエンジニアと信頼のおける請負体制で、お客様のビジネス加速を設計面から力強くサポートいたします。

共栄工設の機械設計請負サービスにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、ご相談ください。

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